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あなたの企業はリスクテイク型の企業か、責任回避型の企業か?

筆者はこれまで、数社の組織に属して働いてきた。同じ企業の中でもいくつかの部署で働いたり、直接自分が所属することはなくとも、いくつもの部署と深くかかわりあってくることで、様々な性格の組織と接してきた。

その経験の中で大きく分けると日本の企業組織の中は、「出来る限り仕事を取って来て、部署の職責を広げようとする組織」と、「出来る限り仕事を減らそうとして、仕事を取ってくるような行動は一切しない組織」の二つに大きく分けられると感じている。ここで、前者のような組織を「積極型」と呼び、後者のような組織を「責任回避型」と呼ぼう。

企業は事業リスクなどの何らかのリスクを取らなければ利益を得ることはできない。積極的に利益を得ようとする組織は必然的に「積極型」組織となり得る。積極的に利益を得ようと事業を拡大すると、拡大した分だけリスク管理が必要となる。日本の組織の中の「積極型」組織は、自らが取った分のリスクを管理しない傾向が強いように思う。一人の女性に尽くすだけでも大変なのに、何人もの女性と付き合うなら、それだけ浮気がバレるリスクがあがり、様々なことに気を付けないといけないはずが、何故か何人もの女性と付き合っている男性ほど無防備だったりするのは気のせいだろうか。

対して、「責任放棄型」の組織はとにかく自分の守備範囲を狭くする。「責任放棄型」組織の特徴は、何か問題が起こった時に責任を追及されるのがいやなので、とにかく守備範囲を狭くし、本当ならば自分が責任をもって管理をしないといけない範囲であっても、「われわれの管轄ではありません」といって責任を放棄する。「責任放棄型」の組織が多い企業では、企業全体で活動する中で様々な問題が発生した時に、全ての部署が「われわれの管轄ではありません」ということがあったときに、その問題を処理する組織が存在しないことになる。そうすると、「これは誰が解決すべき問題なんだ?」と言うことが決まらないまま、あいまいになり、うやむやのままに、その問題が放置される状態となる。

この二つのタイプの組織が合体したのが、今の日本社会のようだ。リスクの大きさを考えずに、目先の利益が欲しいためにいろんなものに手を伸ばす。後先を考えずに拡大した様々な事柄に様々な問題が発生した時、「わたしの責任ではございません」と言って、誰もが問題から目をそらし、責任を回避し、問題が肥大化する。

今、日本の企業にも、日本社会にも必要なのは、「あんた!何やってるの!問題をほうっておいちゃダメでしょ!一緒にやるよ!」という世話焼きおばちゃんのような存在である。


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テーマ : 政治・経済・時事問題 - ジャンル : 政治・経済

TAG : インテリジェンスプロパガンダ組織責任放棄

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